日々美々

ARTICLE PAGE

☆陶磁器の色の魅力に着目した展示会「The Power of Colors 色彩のちから」

とても素敵な美術館に行ってきました

sayomaru17-832.jpg

菊池寛実記念 智美術館
オークラホテルのすぐ横、東京・虎ノ門にある、現代陶芸のコレクターである
菊池智のコレクションを公開する為に、2003年4月開館した美術館

sayomaru17-847.jpg

陶芸に無頓着な私は、一度も訪れた事のない美術館だったのですが
今回「The Power of Colors 色彩のちから」という展示会の初日に訪れてみました

sayomaru17-835.jpg

敷地内には、低いビルと大正時代に建てられた西洋館、菊池智の父であり
この地を拠点として活動した実業家・菊池寛実(かんじつ)のための持仏堂と和風の蔵が、歴史のある庭があり、都心のド真ん中にあって、独特な雰囲気を醸しだしています

sayomaru17-833.jpg

その低い建物の地下に美術館があります

sayomaru17-834.jpg

建物は非常にシンプル且つモダン
特に、1階の玄関ホールと地下の展示室を結ぶ螺旋階段室は菊池智のアイデアがもっとも生きている空間だそうで、その壁や手すりなど、1つ1つに拘りが込められて作られています

さて今回のこの展示会は、完全なる菊池コレクション展で
企画展が暫く続いていたため、2006年以来になのだそうで
作品の中には、初出展の物や、この展示会が終わったら海外に行ってしまう物など
非常に貴重な作品が多く集められています

3つの部屋にテーマ別に分けて展示されていて
学芸員さんが1つ1つ丁寧に説明をして下さいました

sayomaru17-836.jpg

展示室に入る入口には2点の作品がありました
その内の1つ、三代目 徳田八十吉氏の特別出品の作品がありました
まさに今回のコレクションのタイトルに相応しい、色彩の美しい作品

段階的に色彩を変化させる独特の技法で表現されたグラデーションは、まるで宝石を見ているかのようです


一室目

最初の部屋に入っていくと感じるのは、その展示法の美しさ
流線型のテーブルと、薄いベールの様なカーテンで仕切られた幻想的なスペース
こんな所にも菊池智の美意識が詰まっているんですね

sayomaru17-837.jpg

「赤」「緑」「青」「黒」など土や釉薬(ゆうやく)の色が特徴的な作品を、色ごとに分けて展示
同じ「色」でも、素材や制作法によってそのニュアンスはさまざま
使用した土のルーツや酸素の取り入れ方で、色や艶までもが変わる事を初めて知りました

sayomaru17-840.jpg

焼き物の色は、酸化焼成か還元焼成かで変わってきます
酸化焼成とは、燃料が完全燃焼するだけの十分な酸素がある状態で焼かれる場合の焼き方の事
還元焼成とは、酸素が足りない状態でいわば窒息状態で燃焼が進行する焼き方の事で
酸化では緑であるが、強めの還元焼成をした場合は正反対色の赤になり

また、土に含まれている鉄分によって異なった発色になります
例えば、佐渡の金山周辺でとれる赤土は、第二酸化鉄を多く含み
焼くと鮮やかな赤色になります

sayomaru17-839.jpg

最初にご紹介した、三代目 徳田八十吉氏のあのグラデーションの作品が
もう1つありました

ガラス質となる釉薬ではない赤を抜かした、紺青・黄・緑・紫の4色を基本とし
色目の諧調にしたがって筆で順番に線を描き並べて高温で焼成してみると
このような見事なグラデーションが生まれるのだそうです
因みにこの作品は、海辺の日の出の美しさを表現した物


二室目

1200℃前後の高火度で焼いた磁器や陶器を立体の画面に見立て、文様や絵を描いた後、700~800℃の低火度で再び焼成した「色絵」の作品が集められています

sayomaru17-841.jpg

白磁の上から薄い墨色を吹き付ける 「薄墨」という技法を取り入れた、十三代今泉今右衛門氏の作品や

sayomaru17-842.jpg

釉薬の上に絵を施す通常の上絵付技法に加えて、上絵の下地となる釉薬の段階で色釉によって絵を描く「釉描(ゆうびょう)」の技を編み出した、菊池コレクションの中核をなす藤本能道氏の作品も多数あり

sayomaru17-843.jpg


三室目

モノクロ写真と、青白磁の大きな作品の2作品が展示されています

sayomaru17-844.jpg

写真家・六田知弘氏による那智の滝のモノクローム写真と深見陶治氏の作品のコラボレーション
ずっと見つめていると、2作品が同化しているかの様な不思議な感覚に陥ります


焼き物は、決して偶然の産物では無く、緻密な計算の基で作り上げていくものなのだと、今回の展示会で知り、焼き物の面白さにハマった私でした
また、ちゃんとしたガイドがあったからこそ、学べた事も多く
これからはもっと、作品に込められた魂をきちんと理解しながら見るように努めたいですね

「The Power of Colors 色彩のちから」
開催•会期 : 2016/08/06(Sat) - 12/04(Sun)
開館時間 : 11:00 - 18:00
休館日: 月曜日 (9/19,10/10は開館、9/20(火), 10/11(火)は休館)
料金 : 一般1,000円 大学生 800円 小・中・高生 500円
公式サイト : http://www.musee-tomo.or.jp/exhibition.html



こちらの記事は、ブロガーイベントに参加させて頂いた際のレポートです
館内の写真撮影は、特別に許可を得て撮っています



にほんブログ村美容ブログ コスメへ   
   ランキングに参加しています。今日もワンクリックお願いします 
スポンサーサイト

菊池寛実記念 智美術館 焼き物 色彩のちから 陶磁器 菊池コレクション 徳田八十吉

0 Comments

Leave a comment